さて、今回は漠然とした内容ですが、良いインストラクターってどんなだろう、良いインストラクターに必要なものとは何かについて、
ダレトクかわかりませんが、なんとなく書いてみたいと思います。
今回は水泳のコツなどについては特に触れませんので、興味のない方は是非他記事をご参照ください。
目次
良いインストラクターに必要なもの
私が考える良いインストラクターに必須なものを3つまとめてみました。
1.高い指導技術
まずは当然、教える技術が高いこと。
教える技術は経験によって培われていきます。
コーチ自身の過去の競技者としての経験も時に役に立ちますが、それ以上に指導者としての経験が豊富であることが重要です。
選手として優れていた方が、良い指導者になるとは必ずしも言い切れませんし、自分が競技を行うことと誰かにそれを教えることはまた別のスキルです。
私は幼少時代、たまたま近所にスイミングスクールがあったので、そこに通わせてもらい、物心がついた頃にはもう泳げていました。
その後選手コースに入り、毎日のように練習をし、嬉しいこと、悔しいこと、たくさん経験しました。
気づいたらもう泳げていたので、なんで自分が泳げるのか?泳げない人がなぜ泳げないのか?など考えたこともあまりありませんでした。
泳げるようになることの仕組みを初めて理解できたのは、現役を退いた後、コーチになってからでした。
選手時代には知らなかった水泳をたくさん発見でき、散々向き合ってきた水泳に対してまた新たな発見や、新鮮な感情を抱くことができました。
自分が泳げることと、泳ぎを教えることは別物なのです。
指導者としての経験を重ねていくと、泳げない理由やフォームが崩れる原因を、瞬時に把握できるようになります。
そしてその改善策や、その方にとって最適な練習法を選択できるようになります。
アドバイスの仕方も、何度も同じ説明を繰り返しているうちに、どう話したら伝わりやすいかがブラッシュアップされていきます。
試行錯誤を繰り返し行い、指導経験やデータが蓄積されていき、より的確な指導ができるようになっていくのです。
経験は非常に重要です。
良いコーチは補助もうまい
指導者は泳ぎの修正を行う際に、腕を持ってあげて一緒に回したり、足を持ってバタ足を支えたりと、泳ぎの補助を行います。
補助も指導経験によってどんどん洗練されていきます。
これが上手ければ生徒様にイメージがより伝わりやすくなり、上達スピードが上がりやすくなります。
- 視野を広く持ち、修正ポイントを発見したら全てに対応する。(初期段階の補助)
- 必要最低限かつ的確な補助で、修正ポイントを意識しやすい補助をする。(泳ぎを修正するための補助)
- 生徒様が自分の力だけで泳ぐイメージがつかめるような自然な補助をする。(自信をつけさせるための補助)
などなど
練習レベルや用途によって補助の使い分けが必要です。
補助の仕方も経験を重ねることで上達していきます。
2.人として魅力的であること
次に重要なのは、その技術をいかに伝えるかということ。
指導者と生徒様という間柄であっても結局は人と人。
その指導者の人間力やコミュニケーション能力によって、生徒様のモチベーションや、理解力は大きく変わります。
相手がお子様であっても同じ、いやお子様と向き合う時こそ、人として魅力は大切なのかもしれません。
子供は素直なので。笑
生徒様の心の変化に気付ける洞察力、アドバイスするときの言葉選び、表情、雰囲気、自由時間での会話など。
全てを総合的に感じ取り、
ですが、人としての魅力はなかなか鍛えて上達させることは難しいことかもしれません。
なぜかわからないけど人気の多いコーチ、なぜかわからないけど子供に受け入れられづらいコーチがいます。
天性のものも多いのかもしれません。
人付き合いに苦手意識のある指導者は、指導者としてのスキルを認めてもらうしかありません。(大人やマスターズ、選手クラスの指導の方が向いていると思います。)
子供のやる気スイッチに火をつけれれば勝ち
普段、お子様の指導に携わっていると、子供のスポンジのような吸収力には本当に驚かされます。
正直なところ、クロールを泳げるようになりたいというくらいの目標であれば、ある程度運動神経の良いお子様なら、多少のアドバイスのみで、すぐに泳げるようになる場合もあります。
いくらコーチが高い指導技術を持っていても、子供がやる気と聞く耳を持ってくれなければ意味がありません。
逆に子供のやる気スイッチに火をつけてしまえば、コーチの指導力は二の次なのかもしれません。(いや、指導力ももちろん大事ですけどね)
やる気スイッチに火をつける方法
子供の才能を開花させるには、期待をかけてあげることが一番の方法です。
塾や選手クラスなどで子供が押しつぶされてしまうような場合もあるようですが、それはその子供の問題ではなく、指導者側の期待のかけ方に問題があります。
期待される→練習を頑張る→上手になる
の良い循環を作ってあげることができることが、最高の指導者だと思うのです。
それにはやはり、指導者側の人間力が非常に大切です。
3.精神状態や生活習慣が安定していること
最後に、1.2を常に安定して提供すること。
普段の生活のなかで、良いこと、嫌なこと、生きていれば誰しもあります。
指導者もやはり人ですから、負の感情を引きづったまま指導に入ってしまうこともあるかもしれません。
うまく伝わらなかったり、お子様が言う事を聞いてくれなかったり、やる気がなかったりすると、つい普段のレッスンに比べて感情的になってしまったり、本来の集中力を発揮できない場合もあるかもしれません。
逆に精神状態が安定している場合は、何か指導中に起こったとしても、冷静に最善を尽くす対処をすることができます。
どんな人間も感情の波はありますが、負の感情にコントロールされない強いメンタルを指導者も身につけるべきです。
特に選手指導の場合、指導者自身が感情にコントロールされやすいのに、どうやって教え子に試合で落ち着いて自分本来の力を出し切るよう諭すのでしょうか。
指導者としての人気が高まり、需要が増えると、忙しくなります。
それは大変喜ばしいことなのですが、今度はそれにより身体の疲れなどを感じて思うような指導ができなかったりします。
メンタルトレーニングでインストラクター自身のメンタルを高める。それが難しい場合は適度の休息をとり、常に高いパフォーマンスを発揮できるように心掛けるべきです。
まとめ
良い指導、良いレッスンづくりにゴールはありません。
泳ぎ方も、昔のセオリーと変わってきている点もあります。
常に勉強し、より良い指導を日々追及していきたいと思います!