水泳に限らず、他のスポーツや勉強でも当てはまることですが、
お子様がより高い目標達成を目指していくうえで、重要なこととはなんでしょうか?
いくつか挙げられると思いますが、中でもお子様本人のモチベーション(やる気)を高めることが重要な要素の一つだと思います。
どんなにわかりやすい授業も、革新的な練習方法も、本人のやる気がなければ、効果は半減してしまいます。
もちろん、本人のやる気を高める力も、指導者の指導力に含まれる課題のひとつですので、私は常に意識して指導に臨んでいます。
今回は読書をしてみました。
その中で、お子様本人のモチベーション(やる気)を高める方法として大事だなあと学んだことついて書いてみたいと思います。
子供のやる気を上げるには、期待してあげることが重要
本人のモチベーションを高めるために、保護者の方や指導者ができることの一つとして、期待をかけてあげるということが一番重要です。
これについては、心理学の世界でも様々な研究がなされています。
ピグマリオン効果
ピグマリオン効果とは、ローゼンソールとジェイコブリン(1968)が発見した現象です。
2人は、とある小学校で全生徒たちに知能検査を行いました。
その後、その中で数人の学生を抽出し、今後伸びる可能性がある子供の名前をリスト化し、担任の先生に見せました。
8か月後に、同じように知能検査を行ったところ、今後伸びる可能性があるとリスト化された生徒の知能が、他の生徒に比べて明らかに伸びていることがわかりました。
しかし実は、この抽出した数人の学生は、本当に今後伸びる可能性があるから選ばれたわけではなく、ただランダムに抽出した数人の生徒にすぎなかったというものです。
つまりどういうことかというと、担任の先生は今後伸びる可能性がある生徒をリスト化されると、無意識にその生徒たちに期待をし、それを感じ取った生徒たちの成績も上がってしまったということ。
先生の期待が現実化してしまったというわけです。
子供に期待して良いスパイラルを作る
親や先生から期待される→子供は勉強やスポーツを頑張る→成績が上がる→さらに親や先生から期待される→さらに子供は勉強やスポーツを頑張る→さらに成績が上がる
という良いスパイラルを形成することによってより高い目標を達成していくことが可能になります。
プレッシャーを与えすぎるのはどうかという意見もありますが、プレッシャーは与えれば与える程良いそうです。
そのプレッシャーを乗り越えようとすることで、さらに強くなれますから。
見せかけの期待はダメ!
このお話は勉強でもスポーツでも、能力を伸ばしてあげるために使える真理だと思います。
どんなジャンルであれ、子供が頑張っていることに対して、親御様が本気で一流になれると思ってあげること。絶対できると信じて疑わないこと。
例えこれまで苦手な分野であったとしても。
見せかけの期待ではだめです。見せかけの期待はお子様にも伝わりますから。
そうやってお子様と接していくうちに、いつかその分野がとんでもない才能に開花するでしょう。
僕は水泳指導者であり、水泳を通じてお子様と関わる機会が多いため、もし僕の指導を受けてくれるのであれば、僕はその子供に絶対できる、目標を達成できることを期待したいと思っています。
まとめ
子供のやる気を上げるには、期待してあげることが本当に重要です。
才能があるかどうかは大した問題ではありません。
才能を磨く環境をいかにつくってあげるかが、周りの大人ができる愛情なのではないでしょうか。
最後まで読んで頂き、ありがとうございました。
参考文献:
GIVE & TAKE 与える人こそ成功する時代/アダム・グラント
美人の正体/越智 啓太